第14試合 有限会社トータルプランニングルミナス presents WPMF世界フェザー級(57.15kg)暫定タイトルマッチ 3分5回戦
プレム・T.C.ムエタイ(暫定王者/タイ/T.C.ムエタイジム/IPCCインターコンチネンタルスーパーフェザー級王者)
安本 晴翔(挑戦者/橋本道場/JAPAN KICKBOXING INNOVATION/REBELS-MUAYTHAI フェザー級王者、元INNOVATIONスーパーバンタム級王者)

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岡山興行名物WPMF世界タイトル戦は
“The PLATINUM”安本伝説の始動か?

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あの天才児、安本晴翔が岡山で初の世界タイトルマッチ挑戦。これは、岡山ジム主催興行関係者にとって感慨深いことだろう。日本キックボクシング史上有数の名門ジム、橋本道場と岡山ジムの関係は深く、岡山興行シリーズには、第2回から毎回主力選手が参加。安本も第3回から第5回まで連続出場し、今回が4回目となる。両ジムは、言わば兄弟に近い関係にあり、大兄である橋本道場を岡山ジムは大いに頼りにして立ててきた。“居合パンチャー”町田光が世界王座を奪取し、初防衛した2試合は、見事な名勝負で、“空を切り裂くサイクロン”宮元啓介も同様この地で世界のベルトを巻いたが、その試合はまさに史上に残るベストバウトだった。

そんな流れの中、今回チャレンジャーとなる安本は、橋本敏彦会長の秘蔵っ子。ここがもし一子相伝の流派ならば、その奥義を唯一受け継ぐ伝承者、または皇太子的な存在なのだ。アマチュア24冠という途方もない実績を引っ提げてプロデビューするや1年で初のタイトルを獲得し、現在に至るまでほぼ無敗。天井知らずの実力はどこまで伸びるのか本人さえも見当がつかない無限の可能性を持つ寵児。

かような若者の挑戦を受ける暫定王者、プレム・T.C.ムエタイは、安本の試合動画を見ても好選手であることは認めても防衛は確実でKO勝利まで宣言している。オールラウンダーの安本に弱点は皆無と見受けられるが、薄い部分が首相撲からの肘打ちであることは、王者も挑戦者も先刻承知。キックとパンチの通常攻防の他、接近戦や組技の展開に目を凝らす必要があるだろう。

計り知れない安本の真なる実力をムエタイの猛者はどこまで引き出し、その輪郭を露わにすることができるか楽しみである。

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